東京タンバリン「ＷＯＯＤ」
＠高円寺 明石スタジオ(2000/1/25-1/31 8ステージ)
全自由前売り2,500円 当日2,500円「盆と正月」とのセット券4､500円（劇団のみ）
作・演出：高井浩子 照明プラン：池田圭子 照明オペ：坂本晃子
音響：中平美紀[ルネサンスデザイニング（有）] 映像：吉田衣里[げんこつ団]
舞台美術：横田修 振付：まん 舞台監督：田村拓也 宣伝美術：清水ツユコ
写真：松本謙一郎 制作：東京タンバリン、中島敦子
出演：
小林 隆[元ＴＳＢ] ：アヤメ（会社上司）、ケン
積 圭祐[方南ぐみ] ：コデマリ（バイト、ちょっとあぶない？）、イチ
佐伯 新[ウクレレ] ：スズカケ（一見不機嫌そう）、ロウ
瓜生和成 ：タマヤナギ（いつも寝てる。ナルコレプシ症？）、タイ
辻 修人[動物電気] ：ユリ（すぐ疲れる）、カイ
小林健一[動物電気] ：ハイデ（不眠症）、ヘイ
市川しんぺー[猫のホテル]：シモツケ（病気で休んでた）、スケ
永井秀樹[元青年団] ：ヌカヅキ（主人公。いまいち社員）
2000/3/11(土）曇 3:00-4:30PM(1'30) 最前列より 客席ほぼ満員(70人)
客層：20才代中心。女性過半数。コアな小劇場ファンと関係者中心印象。
客入れ：整理番号順、順次入場。詰めなし。ループになった環境ビデオみたのを
投影。ぼーとみるねこ。
舞台。イベントまたはショールームな非日常空間。両袖に蓮になった壁。格子内
にパックマンみたいな自照式円、格子の縁取りは赤、中は紫配色。中央の壁は
ペパーミントグリーン＋グレーでさわやか。ここはスクリーン兼用。暗転中、
森をさまよう登場人物のビデオ投影。両袖前面のＴＶモニタはやはりグレー地に
ペパーミントの半割れを覗かせた円筒上にあり。ほか、下手奥の熱帯魚水槽も
そんな風に置かれ。正面、くねった長机は、紫に黒の縁取り。椅子はパステル色。
お話。印刷会社の社員ヌカヅキ。ぱっとしない、ドジばかり。年下社員にもなじ
られて、とほほ。こんなはずでわないのさ、とおきまりに愚痴。寝てばかりの
バイト君・スズカケと夢の話し。意識と身体は別、夢を見ているときはね。よく
わかんないよ〜、と気がつけば、白衣の一団。会社同僚とそっくりなんだけど、
名前も変だし、どうも医者らしいけど謎。自分はすげえ優秀な医者らしく、お祝
いパーティを控えているらしい。よくわかんないよ〜。聞いても、笑ってばかり
だし、なんだよ〜。と気がつけば、また印刷会社。とまあ、あっちとこっちを
いったり来たり、おきまりに境目がなくなってきて、よくわかんないよ〜。
揺れる心情を、日常会話や佇まいの積み重ねで描いた前回。とは趣を異にした
シュールもの。昨年の「サンドイッチ」と繋がってるような。
使い古されたテーマ、をさらりんと。ブラックにも泥沼いやーんにもなろうとこを
表面中心に描いて、スカしてドライ。会社同僚が寝てようと、金魚がいない水槽
に餌を与えようが、その場限りの心配だけ。そろいの白衣、やたらもったい付け
て笑う男達は、モンティパイソンとかありそうナンセンス。呑気な味わいが面白い
、くすくす笑いねこ。
笑いの間に真顔会話。心と身体のアンビバレンツ。当の本人がよくわかんないと
こが、深刻でいて滑稽ねこ。いったりきたり展開は分かり易いけど、単調に感じ
ちゃって、もったいない。第三者介入とか、変な捻りもほしくなっちゃうねこ。
役者。個性くっきり役者そろい。嬉しい小空間。小林隆さん。いい年こいて、
呑気おばか役が可愛い。本人も楽しそうだし。小林さん、辻さん。今回は、出すぎ
ず、メリハリ添えて○。瓜生さんは昼行灯じつはな面を見せて、意味深。
永井さん。一時の得意顔がとほほで○。市川さん。ちょい出ながら、怪しい存在感
あり。とあるフェスティバルにでてて休んでた、には一部受け。
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