＠下北沢 本多劇場(2004/5/29-6/6 12 ステージ)
http://www.honda-geki.com/honda.html
前売り自由 前売5000円 当日 5500円
神奈川県 県民共済みらいホール6/8 福岡県 西鉄ホール6/9
宮城県 電力ホール6/10 栃木県総合文化センター6/25
兵庫県 福崎町エルデホール6/12 千葉県 成東町文化会館のぎくプラザ6/26
大阪府 LICはびきの6/13 東京都 調布グリーンホール6/29
高知県 サンポートホール高松6/15 新潟県 長岡リリックホール 7/1
広島県 広島アステールプラザ 6/7
脚本：北條秀司 演出：ケラリーノ・サンドロヴィッチ[ナイロン100℃]
美術：加藤ちか 照明：関口裕二 音響：水越佳一
衣裳：小原敏博、伊藤梨絵[コブラ会] 映像：上田大樹[INSTANT wife]
舞台監督：松本仁志 宣伝美術：雨堤千砂子 プロデューサー：岡田 潔
制作：トム・プロジェクト
出演：
篠井英介 ：おきわ
ラサール石井 ：伊之助（おきわの亭主）
板尾創路 ：重善（法印。おきわの間男）
六角精児[扉座]：又市（使用人）
真山章二 ：おそめ、大門先輩（見舞い客）
廣川三憲[ナイロン100℃] ：福造（寺男）
大出 勉[リンムーメン！] ：甚平
野間口徹[親族代表] ：綾野（入院）、近所の女
小林俊介 ：医師、近所の男
吉井有子 ：おきん、万里子
皆戸麻衣[ナイロン100℃] ：おまさ、婦長
植木夏十[ナイロン100℃] ：おりく
白石幸子 ：おいね、看護婦
2004/5/30（日）曇 2:06-4:02PM(1'53) 後方より 客席9割（350人）
客層：家族な老若男女。中年夫婦づれとかぽちぽち。男女半々。
客入れ：当日券不明。補助椅子なし、最後尾が空席。チラシそれなり多め、束ねて
くれると助かり。折り込みパンフ。A4 7ページの販売パンフの体。役者紹介、
稽古場写真、挨拶、予定掲載。10/21-29＠紀伊國屋ホール 松田正隆新作 出演：
平田満ほか。物販なし。
昭和の古典をKERAが演出（1961初演 伊之助・森繁、重善・勘三郎、おきわ・山田
五十鈴、又市・三木のり平に当て書き。昨年の歌舞伎座公演が記憶に新しいところ
っても、ねこ未見。伊之助・ 勘九郎、重善・新之助、おきわ・福助、又市・弥十郎）
舞台。柿色の部屋、群青の茶器ら道具と渋め原色の一面。菱形の二間続き、中央にへ
の字に障子。上手壁は寺では仏像がでんと置かれ。家後方に坂道と山々。
お話。元女方役者・今は手ぬぐい職人の伊之助。女房おきわ、頭のよわい手代又市と
ささやかな暮らし。ところが、おきわは近在のハンサム坊主・重善と不倫中、ねちこ
い伊之助に嫌気がさしている。そんなある日、迫るおきわに、亭主を殺したら夫婦に
なると重善うそぶく。真に受けたおきわは亭主毒殺。これには呆れながらも経を読み
、葬式に出してやる重善、晴れて夫婦と二人で喜び。ところが殺したはずの伊之助が
のんき顔、それも死んだこと承知で現れ。一同びっくり。全然幽霊っぽくない伊之助
のことが気味悪く、再び殺すことに。底なし沼に沈めて、安堵する一同の前に伊之助
復活。なんなんだよ。
よき時代なこってり喜劇と、軽妙に些末に遊ぶKERA演出の面白い出会い。だましあい
暗黒面＝カメレオンズ・リップと真逆な味わい。ディープなりがちな自作より、KERAっ
ぽい面白さでさらっと仕上げられ。お気楽楽しいねこ。
原作の骨子は変えず、夫婦疎遠なダメ男を慰める先輩のお話趣向をとり、一粒で1.5倍
美味しく構成。道草大好きな余分な、また無自覚の悪意ある会話、ガジェット趣向で
くすくす笑い絶えず。本編はやって＋やらされのキャラ芝居大会。主役どころはリラ
ックス、たっぷり楽しんで演じてる様子。ラサールさん。うざったさ含めて、可愛げ
ある、おばさんおじさん演技を存分。くねっても湿らないヘビ演技に、ユーモアの妙。
篠井さん。情念たっぷり、女優してる演技はさすが。さらに、しっとりとあか抜け美貌
なんに無意味ギャグ演技を突発。すっかり白鳥麗子に仕立て上げられて、美味しく
コメディアンヌ。板尾さん。寄らず染まらぬ無為ぶりをここでも徹頭徹尾。濃い周囲との
寒暖差がおかしくてしょうがないねこ。
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