＠京都三条 ART COMPLEX1928(2008/1/25-27 4ステージ)
http://www.artcomplex.net/
全自由(整理番号付)前売・予約1500円 当日2000円
＠神戸 神戸酒心館ホール 1/30 1ステージ
演出：三浦基◎ 村川拓也＊ ドラマツルグ：桜井圭介
照明：吉本有輝子 映像：山田晋平 音響：荒木優光 舞台監督：大鹿展明
制作：田嶋結菜 助成：財団法人セゾン文化財団、EU・ジャパンフェスト日本委員会
提携：ART COMPLEX1928 主催：地点
出演、テキスト：
一人目 安部聡子 ◎
犬養毅「犬養木堂氏大演説集」 町田康「どぶさらえ」 Ｆ．カフカ「彼」
二人目 大庭裕介 ＊
福来友吉「精神統一の心理」 ブレヒト「バール」
三人目 谷弘恵 ◎
Ｓ．ベケット「しあわせな日々」
川上未映子「わたくし率イン 歯ー、または世界」
四人目 小林洋平 ＊
キャロライン・ティズダル、アンジェロ・ボッツォーラ「未来派」
赤瀬川原平「反芸術アンパン」 尾辻克彦(赤瀬川原平)「冷蔵庫」
ダヴィト・ダヴィチヴィチ・ブリューク、木下秀「未来派とは？答へる」
五人目 石田大 ◎
蒋介石「暴をもって暴に報ゆるなかれ」 孫文「私のアジア主義」
2008/1/26(土)曇 4:07-5:23PM(1'15)中段中央 客席ほぼ満員(70人)
客層：学生ぽい人と中年層、老若入り交じり、男女半々。
客入れ：会場表に大きな垂れ幕、往来に向かい過去公演ビデオ放映してＰＲ。
開演40分前からホール前で受付、20分前開場。整理番号付も少人数につき、無関係
に入場。雛壇に椅子席7段、千鳥配置で配慮。舞台幅いっぱいに使うのでやや後方
が○。折り込みチラシなし(希望者へ終演後配布)。アンケート用ボードと鉛筆配布
折り込みパンフ Ａ５ 3ページ。挨拶、プロフィール、予定。3月 オペラ演出
＠新国立 7月 三人姉妹＠大阪 10月 三人姉妹・桜の園＠東京 11月ワーニャ
伯父さん＠金沢、福井、福岡、宮崎 物販未確認 カーテンコール1回。
吾妻橋ダンスクロッシング2006参加作品拡張版。安部聡子さんに４人を加え、それ
ぞれに、「演説演劇」パフォーマンスを披露する趣向。共通テーマは、民主主義って
どうよ＝話せば解る！解るのかな？、かな？。
舞台。素舞台。調度は椅子と大瓶のライト程度。
構成。河童やライダーの政治演説、狂人の妄言、自意識過剰な私論、胡散臭く芸術論
など。
異化作用を起こす、テキストと演出の面白さ。筆圧の強い文体のテキストぞろい。
その強さに、逆説ら演劇的なひねり技が効いて、刺激的。訴えかけと理解の距離感も
さまざまで、興味深くみるねこ。
１安部聡子
河童が犬飼毅の演説をする。緑のウェットスーツに足ひれ。高い声でビバ河童と唱え
つつ、必死の訴えかけ。滑稽さと切実さが混じり合って堪らないねこ。
２大庭裕介
にやけ男が饒舌に魂うんぬんと語る。なぜか手錠をつけ外し、椅子に座り、時に
倒れたり、コンサート乗りで歌い上げたり。狂人の妄言？。怪しい演出、その意図
不明も、テキストと役者芝居で面白く魅せ。
３谷弘恵
成人式帰りな振り袖姿の子が絶叫・自作自演。袂から書状、捲りながら自意識過剰に
私について演説。スクリーンにテキスト、やがて世界のあちこちの時刻がスクロール
表示。スピーカからはベケットの不条理劇朗読。
４小林洋平
白シャツ、黒パンツの男性。NHK幼児番組のお兄さんな体でにこやかに、芸術論と
ボイスパフォーマンス。スピーカから反芸術アンパン、作品展への苦言朗読。スクリ
ーンに増加と減ずる数字カウンター。手振り、身振り交え、時折「何を見ているの、
見るものがあるんですか」と客席に問いかけ。後半、ハンドマイクでヴォイス
パフォーマンス。水跳ね音とか説明添え。まっこと胡散臭い。
５石田大
閉じたフルフェイスのヘルメット、ジーンズに革ジャンのライダー男性。終戦直後、
日本に暴をもって報いるなかれと唱えた蒋介石の演説が、玉音放送と同じ口調、くぐ
もった音声で読み上がられる。傍らのスピーカから、対ヨーロッパ、軍備増強を説く
孫文の演説が、心地よいアナウンサー口調で流れる。後半、フルフェイスをちらりと
取り顔見せ、スクリーンには日本国憲法前文がスクロールする。遊びというか、風刺
てんこ盛り。
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