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 惑星ピスタチオ「4人のN氏」

 @新宿 シアターアプル(2000/3/3-12 12ステージ) 大阪3/24-29
 全席指定 前売り当日とも 5,500円

 作・演出:西田シャトナー 照明:大塚雅史[DASH COMPANY] 音響:Alain Nouveau
 奥村威[T&Crew] 衣装:斉藤まさみ 舞台美術:橘宣行彫刻ランド
 舞台監督:鈴木田竜二[寿団事務所] グラフィック・デザイン:黒田武志
 [SAND SCAPE] 作曲:Alain Nouveau 編曲:山田直樹 写真撮影:磯井美和ほか
 英訳:寺田正廣、渡辺大吾 演出協力:山浦徹[化石オートバイ]
 音効操作協力:ウォーリー木下[劇団☆世界一団]
 制作:塩谷雅子 総合プロデュース:池口登紀子
 企画・制作:(有)オフィス・ピスタチオ

 出演(キャラのおおよそ登場順)
 末満健一 :ニイリブンモン・アラケロッコ氏(主人公。天文学を志す学生。
       学会に向かう途中で自分の夢の草原世界に迷い込んでしまう。)
 福岡ゆみこ:墓堀人夫(ニイリブンモン氏の夢の草原に住む。あべこべ癖あり)
 宇田尚純 :ネクオブ・ウーノフ氏(冒険家。あの世とこの世の境を探検中)
 腹筋善之介:ヒゲの参列者
 保村大和 :トンガリ帽子の参列者
 宇田尚純 :シッポの参列者
 西田シャトナー、福岡ゆみこ:双子の参列者
 腹筋善之介:神父
 腹筋善之介  :ドルビー船長
 西田シャトナー:フライデー船長
 福岡ゆみこ  :ナッシュ操舵手
 保村大和   :ドクトル雪之丞
 宇田尚純   :革靴の男
 保村大和   :ノイナエル・ウツビアク氏(孤島に住む貴族で芸術家。魔界に
        消えた妻を呼び戻すため魔族と交友。芸術のモチーフは妻だけ)
 腹筋善之介  :青ライオン
 福岡ゆみこ  :カブトムシ将軍
 西田シャトナー:近からず遠からず
 宇田尚純   :10本首馬
 腹筋善之介  :ヌウラブンガ・イマル氏(成り行きで持ち上がられて大統領)
 末満健一   :マルコーフィ補佐官
 保村大和   :ヤーブラカ科学開発長官
 福岡ゆみこ  :モーチカ又化開発庁長官
 宇田尚純   :ニイリブンモン
 西田シャトナー:適りがかりのミミズ男(つるつるになってギターを弾きたいと
         20年間土を食べ続け。ミミズじゃ弾けないことに気づいてない)
 惑星ピスタチオ:その他たくさんの登場人物とか風景とか

 2000/3/12(日)晴れ 1:05-3:30PM(2'00+20) 中段より 客席9割(600人)
 客層:20才代中心に幅広く。男女半々。
 客入れ:当日券はあった模様、補助椅子なし。ロビーに2m大の宇宙船みたいな
 模型。劇中登場の空飛ぶ船イメージかしらん。折り込みパンフ。A4に配役、
 キャスト。ミニ写真集(B620頁)も配布。物販。今回、サントラ(2,200円)。
 アコギターの音が心地よかったので購入ねこ。パンフ、脚本の販売なし。
 終演後におまけライブあり。

 結成10年目に解散公演。今後、シャトナー氏は予約済み劇場でP公演。
 腹筋氏は、当面演劇活動はしない模様(公式Webによる)

 舞台。薄暗がり森の中雰囲気。円周に椅子のよなロボットのよな椅子を配置。
 中央がマジンガーZ頭、隣が釈迦の手状なこだわり。天井、照明機材はいつも
 ながら、ものすげえ数がかいまみえ。

 お話。学会@ロシアに飛び立つ前、知人の葬儀に参列と車上の人となる学生。
 気がつけば、周りは草原。おかしな生物と景色が広がっている。ここは一体?。
 訝る青年の前に現れる黒衣の奇妙な人々。彼らは棺桶を担いでおり、どうやら
 埋葬が行われるらしい…。満たされない、望み叶わない人々の悪夢世界。
 とまどいながら、自分を見つめてく青年の物語。

 哀感に満ちた葬送のような自分探し。前回、白血球ライダーの自虐な苛烈さは
 陰を潜め。シリアス、シニカルな味わいをのせた夢幻場面に、詩情が漂う。
 懐かしげな80年代演劇な雰囲気もまたあり。分かり易く演劇的な登場人物と
 演出。心と身体が分離しちゃった主人公、しがらみがある冒険家、ギターひきを
 無自覚に望む・手がないみみずとか。創り手の苦しみも重なりみえるようで、
 泣けて来ちゃう。

 パワーマイム全編。草原の奇妙な生物、魔賊との空中バトルとか、テキストと
 マイムでイメージ広げ、異次元世界にお客を誘う。満月の都WORLDを彷彿。
 綾なす絢爛照明も相乗効果。お茶目やサービスコーナーの笑いが箸休め程度
 と、出すぎないの○。その分、いままで公演よりストイックさ一層、期待の向き
 にはものたんないかも。

 音楽。古楽やミニマム風の楽曲。ギター、木管のやわらかな音色。古風、素朴で
 アコースティックな感触◎。特にギターがグー。サントラCDはシャトナー氏の
 ライナーノーツの通り、単独で聴ける仕上がり。夢幻な舞台、心地よい音楽で
 もう中盤意識喪失、いい気持ちで眠れたねこ。

 役者。末満さんが堂々の主演。最後にできるやつと認識ねこ。シャトナー氏の
 真摯な姿勢は舞台そのまま、演技は失礼ながらご愛敬。

 ラストは映画のように、スクロールクレジット。かわるがわるパワーマイム付き
 で一人一人呼び上げ、しゅわわんと昇天。関わった人々への感謝の気持ちが
 伝わって、いい感じ。カーテンコール。三回(か)。なんか晴れ晴れとした表情○。

 おまけ。宇田尚純「宇田マップ」。シークレットライブ@大阪カラビンカから
 男はつらいよ 寅二郎相合傘(1975 15作目) リリィを思うのくだり。しわがれ
 の独特声が似合って○。


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