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 渡辺源四郎商店第14回公演「エクソシストたち」

 @駒場東大前 こまばアゴラ劇場(2011/12/2-4 ステージ)
 http://www.komaba-agora.com/
 全自由 予約 一般 3000円学生2000円高校生以下 500円
 当日 一般3300円 学生2300円高校生以下800円
 @青森アトリエ・グリーンパーク 11/20-26 ステージ

 作・演出 畑澤聖悟 音響:藤平美保子 照明:浅沼昌弘 舞台美術:山下昇平
 宣伝美術:工藤規雄(Griff) 宣伝写真・造形:山下昇平
 プロデューサー:佐藤誠 ドラマターグ・演出助手:工藤千夏
 制作:渡辺源四郎商店 舞台監督:三上晴佳、工藤良平、田守裕子
 主催・企画制作:渡辺源四郎商店 提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
 出演:
 喜多川家の人々
 工藤由佳子 :喜多川まゆみ(33)/ちづるの母
 音喜多咲子 :喜多川ちづる(11)/まゆみと敏三の子
 音喜多昭吾 :喜多川敏三(38)/まゆみの元夫、ちづるの父
 山田百次[劇団野の上]:木立昇(32)/まゆみの内縁の夫

 エクソシストたち
 斎藤手恵子[PAC]:工藤素子(58)/カミサマ
 工藤良平  :安倍藤十郎(30)/僧侶(真言密教;
 牧野慶一  :城島政利(67)/神父(イエズス会;
 高坂明生  :鳥谷部薫(30)/ヒーリングミュージシャン

 その他の人々
 柿崎彩香  :封馬ルリ(28)/精神科医
 三上晴佳  :村田乃々子(25)/ちづるの担任

 2011/12/4(日)晴 1;04-2:20PM(1'15)中段中央 客席超満員(90人)
 客層:学生からじじばばまで町内会な幅の広さ。男性過半数。
 客入れ:支援会員、一般の順で入場。開場時10数人。折り込みチラシそれなり。
 パンフ A4 4ページ。挨拶、配役、スタッフ、プロフィール、予定。
 次回公演。2/18-19 らっせらープロジェクト@福岡 大野城まどかぴあ大ホール
 舞台上舞台。本公演 5/3-6「翔べ、原子力ロボむつ」@ザ・スズナリ
 カーテンコール1回+主宰あいさつ1回

 弘前劇場初演(2002年「月の二階の下」)。ほぼ新作により改名再演とか。
 舞台。平台で床、黒カーテンで壁のシンプル。中央にちゃぶ台、正面に二階階段が
 覗き。天井部分に流木(白、パートで赤色)の美術。下手が玄関、上手が母屋の
 設定。

 お話。取り憑かれたか、獣と化した小学生の子供をもつ「親」(継母とその恋人)。
 万策がつき、エクソシスト(悪魔払い)達と心理学者を一同に集め、最後の賭に
 でる。別れた実父(別居先で被災し行方不明中)と、慕って訪ねるかつての子供の
 回想を挟み、事に至った事情を浮かび描いていく。

 恐ろしいの底に悲しみがある。悪魔つきとエクソシスト、荒唐無稽のモザイクを
 晴らすよう、物事の表裏、内実が見えてくる。叶わない愛情は憎しみに転じ、
 無自覚の殺意へ至る。継母の複雑な心理、心の魔性を、よき恋人や夫を得たが故に
 追いつめていく孤独なありさま。また、善人達の罪つくりなことも併せ、描き。
 悪魔の雄叫びより怖い、人間のままならなさを描いた心理劇の佳作と思うねこ。
 とりどりのエクソシスト達の諸事は怪しいが、救済の思いはいずれも伺われ、
 苦笑しつつ沁みるものあり。

 役者陣はよく応え。継母役・工藤さんの陰る瞳、言いよどむ言葉によく現し。
 カミサマ役・斎藤さんの連れ添ってくれるような暖か味○。

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