＠三軒茶屋 世田谷パブリックシアター(2004/11/11-12/5 30ステージ）
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/
＠大阪 大阪厚生年金会館 芸術ホール 12/8-12 8ステージ
作・演出：松尾スズキ
舞台監督：青木義博 照明：佐藤啓 音響：藤田赤目 舞台美術：加藤ちか
衣裳：戸田京子 殺陣指導：中瀬博文 映像：上田大樹、新見文[iNSTABNT WiFE]
劇中歌作曲：星野源 劇中歌演奏：SAKEROCK＋村上基 振付：康本雅子
写真撮影：田中亜紀 宣伝美術：吉澤正美 演出助手：大堀光威 佐藤涼子
衣裳助手：伊澤潤子 梅田和加子 美術助手：安西真幸
制作：長坂まき子 企画製作：大人計画、（有）モチロン
出演：
下記（ちとネタばれ）
2004/11/14(日)晴 2:35-4:43PM(2'07) 2F前方より 客席ほぼ満員（680?人)
客層：20歳代中心に幅広く、男女半々。学生か近過去学生の人、多そう。
客入れ：当日券は電話予約と劇場前に掲示あり。補助椅子がぱらぱらとあり。
前側通路を結構使い、５列目くらいまで美味しそう（サダヲファンは下手側）
折り込みパンフ。A4 1枚に配役、スタッフ、予定掲載。3/1-21 蛇(花マーク)蛇
「蛇よ！」＠スパイラルホール
松尾スズキ作・演出・出演。大竹しのぶとの
二人芝居。７月「キレイ」再演。
物販。今公演のパンフ、グッズはなし。カーテンコール2回1分。遅延に盛り上がり
恥ずかしげにあり。久々にならぶ、今やスターぞろいの役者陣はまばゆいもの
あり。
久々(3.5年)の松尾スズキ新作・本公演。
舞台。メタリックなライブ会場然。正面、大階段を銀色メタルフレームで囲んだ、
巨大キュービック状。その両脇壁正面に、巨大歯車をかみ合わせて置き、
「マシーン日記」巨大版。
お話。孤島リゾート、温泉はバスクリン緑。国産スペースシャトルの発射場建設で
再開発の波が、というわけで、老舗旅館フカロクもご多分に漏れず。どころか、
藁をもつかむていたらくで波乗り。偽温泉事件で信頼をなくし、女将は正気をなく
しかけているのではやむなし。大手外食チェーン傘下に、そう悪くない条件で吸収
合併決定。行く末を考えろ期間後、行き場なくもどった従業員たち。彼らを待って
いたのは、遊びじゃないぞ料金での採用研修。それだけでも大変なのに、苦労人の
成り上がり大好きっこオーナーさえ知らない趣向があって…。
さまざま仕掛けて、転落顛末・放置プレイ。観劇後、笑いばかりが印象づけられた
観客は唖然呆然。ふざけ顔のギャグ台詞と演出は健在。つうか、増長。なんかいる
「猫」とか、わけわかんないけど面白ねた満載。ヒステリックでハイな笑いの中、
悪意と毒をまき散らし。薄味となったとはいえ、その独特さもまた健在。
転落と破滅ばかりの人生ショーケース。まず普通のサラリーマンはでてこない、
レアものばかり。謎めきに仕込み、物語り始めるも、主眼は(社会的成功によら
ない）ダメ人間と、その負の引力に巻き込まれる人にあり。ていうか、退社後
飲み屋で人生してる人と飲むのが好き、物語るな仕事のモチベーションがだら
さがりなんだよな、サラリーマン気分？。だもんで、個々人物と物語の行く末は、
放置プレイ状態。
そんななげやり感も感じられる中、人や演劇することへの醒めた視点あり。食べる
ことと、幻想つう狂気(演劇の重要な一部分）、いずれも生き続けるための手段を
同列においたラストとか。静かな理性ある視点にうーみねこ。加え、その視点に自ら
、あかんべえをするしたたかさ（乙骨の悪びれない部分とか）もあり。うーみ２ねこ。
役者。濃いというか、腐りかけな美味しさ（失礼ながら）粒より。いるだけでおも
しろいスター陣はさておき。田村たがめの青空一人きりな切なさ、近藤公園の下司
なハンサムぶりが印象に残ったねこ。
出演：
阿部サダヲ ：ビリー（八部島バビロン 支配人候補）
宮藤官九郎 ：雨利 （あめり ビリーの恋人）
皆川猿時 ：乙骨（おつこつ 真緑温泉旅館フカロク 料理人）
田村たがめ ：日鮒（ひむら 乙骨のドキュメンタリーを撮る）
荒川良々 ：不入斗（いりやまず 巨大外食産業オーナー）
伊勢志摩 ：後味（あとあじ 後味コーポレーション代表）
近藤公園 ：余座（よだ スタッフ）
池津祥子 ：明美（あけみ 旅館フカロク 仲居）
顔田顔彦 ：巻貝（まきがい 同上 使用人）
宮崎吐夢 ：ランス（同上 使用人）
猫背椿 ：小春（こはる 旅館フカロク 仲居）
宍戸美和公：青緑（旅館フカロク 女将）
村杉蝉之介：波目（旅館フカロク 支配人）
平岩紙 ：気子
松尾スズキ：手数
［月間一覧］