故林広志プロデュース 御婦人オムニバス「薄着知らずの女 II」
＠梅ヶ丘BOX (2000/6/9-12 6ステージ)
全自由 前売2,200円 当日 2,500円
作・演出・スライドイラスト・パンフ：故林広志 照明：天野耕平[劇団木霊]
音響：堀川恭子 舞台美術：武井三歩 制作：二瓶K子、三村久美子
制作統括・演出補：松本謙一郎
出演：
村岡希美[ナイロン100℃]、廣川三憲[ナイロン100℃]
古澤龍児[inner child]、丸山和則、三浦竜一
2000/6/10(土)曇 7:10-8:20PM(1'10) 中段より 客席９割(50人)
客層：相変わらず関係者多そう。ナイロン、峯村さんの姿も。女性過半数。
客入れ：事前にパンフと靴袋配布。狭い出入口なのでいいかも。折り込みパンフ。
故林さんのイラストつきで役者紹介、近況、予定など。物販なし。
昨年好評の村岡希美フューチャリング、あれこれ女の顔な企画第二弾。
舞台。黒板の周囲。箱二つで椅子とか。下手に幕間スライド投影。
村岡希美のあれこれ、お楽しみ。しれっとクールでちょい悪意な魅力。それに
翻弄されるおじさん役、廣川三憲のとほほ加減とりあわせもナイス。分かり易く
捻ったショートねたは相変わらず。へんてこさ、あやふやさもそのまま楽しめて○。
やっぱり人間でないものをさせたいのか、な「案ずる女」の即物的な面白さと、
ラスト一瞬の妖しさ◎。転換が間延びなせいか、全体ゆるく感じたねこ。テンポ
アップ希望。
今日のねた（ねたばれあり）
１「仕事の女」 街角「煙草屋」のおばちゃん（村岡）は気がよさそうな、安らぎの
雰囲気。取り壊しの噂にタバコを吸わない私は、買ってみることにするが…。
ホントにおばちゃんみたいに板付き。ちゃんちゃんなラスト、取り残されるお兄
さんのいたたまれなさ○。
２「ぼやかされた女」 小児病棟に入院している少女。事故を起こしたおじちゃんが
見舞いにくる。薬やら部屋やら変わるらしいが、みんなファンシーグッズな呼び名
いいやら、わるいやらわからない。どうなっているんだ。そのくせ、大人な自分に
は医者は言わなくてもいいような、直裁さで辛いものいいするし。
時々覗く、不謹慎な一言が○。
３「すごい女」 三者面談。子供幾重不明。母親は必要以上に緊張、つうか体おかし
いとな可笑しい仕草。そうしないとリラックスできない？（ホントかよ）、と
教師もいらつき。マダムキラーの教師も無自覚にちゃちゃいれてくるし。子供が
やっとやって来たけど、この親にしてだし。
体のすっとこどっこいな動きと、クール顔の取り合わせが○。
４ショートコント「誘拐」 １誘拐犯から父親に電話、傍受する刑事。お宅の昌平
君はあずかっている。昌平ですか？、父親が呼ぶと奥の間から答える昌平。
２順平君はあずかっている。と父親、順平は私ですけど。３息子を預かっている
と電話。わかっていると父親、すぐ息子を用意しろ、さもないとこの身代金８千万
がどうなるかわからんぞ。
５「後ろ姿の女」 劇団稽古場。原作者（廣川）がインタビューとつれてつれてこ
られる。控えめな親子の波瀾万丈を話しただけと、どこまでも謙虚な原作者。
稽古の断片を聞いていると、控えめどころかぶっとんだ内容。腹に据えかねる
原作者だったが…。ちゃんちゃんな落ちつきコント。稽古する役者（村岡）の
へんてこさとのギャップな面白さ。
６「案ずる女」 夫（廣川）は妻（村岡）が人間にみえていないらしい。だけでなく
ちゃんと体感できるらしい。それはそれとして妻は隠していることがあるらしい。
非現実に現実がすけるラストの村岡さん○。
７「ガイドの女」 慰安旅行する町工場の人達。無礼講でいいのに社長（廣川）の
話は堅いし長いよ。まってましたなガイドの子がまた…。輪をかけたように執拗に
重ねるダメなシチュエーション。ラストはちゃんちゃん。
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