＠初台 新国立劇場中劇場(2004/3/17-4/13 32ステージ)
http://www.nntt.jac.go.jp/
全指定 前売当日とも S席7350円 A席5250円 B席3150円
作・演出：野田秀樹 美術：堀尾幸男 照明：小川幾雄 衣装：日比野克彦
美粧：柘殖伊佐夫 選曲・効果・演出補：高都幸男 振付：川崎悦子
演出助手：坂本聖子 舞台監督：矢野森一
芸術監督 ：栗山民也 主催：新国立劇場
出演：
阿部サダヲ［大人計画］：透アキラ
宮沢りえ ：ヘレン・ケラ
野田秀樹 ：サリババ先生
手塚とおる：華岡軍医
高橋由美子：愛染かつら看護兵
有薗芳記 ：のらくろ軍曹
大沢健 ：ロボット三等兵
秋山奈津子：有閑マダムナナ
池谷のぶえ［演劇弁当猫ニャー］(篠崎はるく代役)：住友花子
六平直政：父刑事
六平直政：イザナミのミコト
櫻井章喜：ドの神
福寿奈央(池谷のぶえ代役)：レの神
小手伸也［inner child］：ミの神
山中 崇［Chintao Records］：ファの神
小林功 ：ソの神
福寿奈央？：ラの神
須永祥之：シの神
阿部仁美、木下菜津子、中川聖子、浜手綾子、小椋太郎：ポルターガイスト
演奏：福原寛菜(笛)、松坂典子(箏、三弦、胡弓)、山田貴之(太鼓)
2004/3/27(土)晴 6:06-8:10PM(2'00) 1階中段より 客席ほぼ満員(1200人)
客層：老若男女、ぐっと大人よりの客層。女性過半数。
客入れ：当日券Ｚ席40枚と玄関に掲示。発券状況は不明。最前列4列目(凸型に8席のみ
のスペシャル) 折り込みパンフ。いつもの小冊子に必要十分情報。出演予定の篠崎
はるく怪我のため、池谷のぶえ代役との掲示あり。物販。パンフ(B5 32ページ
800円)。 カーテンコール4回4分。
野田秀樹自身による自作再演。
舞台。劇場の広大な奥行きをすべて使用（客席３列分張出＋主舞台＋奥舞台で４０ｍ
？。本多劇場の５倍！？、ほええ）。砂色の床以外はなんもないという、贅沢で大胆
な美術。手前外側は大きく段ボール製の額縁。このクラフト感覚が持ち込み式の美術
装置、衣装ら全般にあり。なるほろ、日比野美術と思うねこ。
お話。鳥取砂丘。天皇の勅命・20世紀を後生へ伝えよ、を受けた軍人達。物の次は
人間、それもろくでなし。と詐欺師を選択。ところが彼は事故で透明人間となってし
まう。出会った盲目の女は「あなたしか目に入らない」と、透明人間の詐欺師と恋に
落ちるが。
蜷川幸雄なお家芸に、ビジュアル化。中期野田作品らしく、言葉遊びとメタファーが
過剰で判じがたいねこ。それについていけずとも、テーマをくっきりと伝えるのが
今回再演。伝統をもちながら、敗戦を境に足がかりを失った日本人。新しい経済の
奔流、言葉と情報の流れに身をゆだねるも、虚ろな状態は変わらず。本質＝足がかり
＝そのものから離れ、言葉は言葉を語るばかりで形骸化。言葉を駆使する登場人物
達がまとう、新聞紙モチーフ衣装。その意味のない雑駁さになるほろねこ。
また「パンドラの鐘」「オイル」に連なる作品であると改めて思わされ。アメリカの影、
天皇制の矛盾など。今というきな臭い時代に、生々しく現れる重いモチーフが、
胸にずーんと沈んでく。初演同様に使われる日の丸が本来の姿でなくなる場面など、
鮮明な印象を受けるねこ。疑問を持ちながらも、言葉と身体の力をまだまっすぐに
信じられていたよな初演に比べ、醒めた感触が全体。未来定まらぬ中、それでも
闇に歩いていくラストに、今の絶望と希望をともに感じるねこ。
役者。ヘレン役・宮沢さん。イノセンスなキャラを瑞々しく。すらっとしたせりふ
回しが気持ちよいねこ。詐欺師役・阿部さん。悪びれずたくましいキャラを切れよく
演じ。抑え気味も、サダヲ芝居が小爆発して面白いねこ。有薗さん、六平さん。
おじさん達、大健闘。六平さん、あんなに走って大丈夫か、といらぬ心配するねこ。
代役抜擢の住友花子役・池谷さん。いつものふてぶてしい演技を堂々、客席のいい
反応をもらい。
［月間一覧］
初演 再演 今回 劇団 夢の遊眠社 R.U.P 新国立劇場 第41回公演 JR東海エクスプレスシアター 1991/8/16-9/23 2002/11/16-12/1 2004/3/17-4/13 ＠シアターコクーン ＠青山劇場 ＠新国立劇場中劇場 46ステージ 15ステージ 32ステージ 前売4000円 S席8500円 S席7350円 パンフ600円 パンフ2000円 パンフ800円 9/27-10/20 12/13-18 ＠新神戸オリエンタル劇場 ＠大阪厚生年金会館芸術ホール 28ステージ 6ステージ 上演2時間10分 2時間15分 2時間 作：野田秀樹 演出：野田秀樹 岡村俊一 野田秀樹 美術：朝倉 摂 川口夏江 堀尾幸男 照明：北寄崎嵩 松林克明 小川幾雄 音楽：高都幸男 ← 演出補：高都幸男 ← 演出助手：？ 豊田めぐみ 振付：謝珠栄 川崎悦子 ← 衣装：内藤こづえ 黒沢彰乃ほか 日比野克彦 舞台監督：津田光正 瀬崎将孝 矢野森一 プロデューサー：北村明子 菅野重郎 宣伝美術：後藤徹 永野祐一 制作：亘理千草ほか 大金ふみよ 高瀬麿理子ほか 出演： 透アキラ ：段田安則 筧 利夫 阿部サダヲ ヘレン・ケラ ：円城寺あや 小西真奈美 宮沢りえ サリババ先生 ：野田秀樹 青木隆敏 野田秀樹 華岡軍医 ：羽場裕一 村上信五 手塚とおる 愛染かつら看護兵：向井 薫 宮本裕子 高橋由美子 のらくろ軍曹 ：田山涼成 武田義晴 有薗芳記 ロボット三等兵 ：浅野和之 康 喜弼 大沢健 有閑マダムナナ ：謝珠栄 中本奈奈 秋山奈津子 住友花子 ：川俣しのぶ 鶴水瑠衣 池谷のぶえ(篠崎はるく代役) 父刑事 ：佐戸井けん太 松澤一之 六平直政 イザナミのミコト：佐戸井けん太 松澤一之 六平直政 ドの神 ：遠山俊也 櫻井章喜 レの神 ：安達香代子 福寿奈央(池谷のぶえ代役) ミの神 ：上田真士 小手伸也 ファの神 ：渡辺杉枝 山中崇 ソの神 ：小松正一 小林功 ラの神 ：門間利夫 福寿奈央？ シの神 ：浜野正幸、杉田秀之 須永祥之 つくも神（ドレミのどれが誰か？）： 赤塚篤紀 岡田良治 伊達 暁 豊川栄順 布川美生 平沼紀久 宮内佳奈子 村内貞介