＠大阪梅田 HEP HALL(2006/1/13-15 3ステージ)
http://www.hephall.com/
全指定 前売2700円 当日3000円 高校生以下1700円(劇場予約+当日券のみ)
「月と牛の耳」通し券5000円(劇場予約のみ)
作：畑澤聖悟[渡辺源四郎商店] 演出：谷 省吾
舞台監督：永易健介 照明：三浦あさ子 音響：Alain Nouveau
舞台美術：宮田重雄 宣伝美術：東學 宣伝写真：伊東俊介 印刷：翔樹
制作：宮崎由美ほか 制作協力：スタッフステーション、リコモーション
製作総指揮：村守春樹
出演：下記
2006/1/14(土)雨 4:05-5;46PM(1'40) 最前列 客席9割（180人）
客層：20歳代中心に幅広く。女性過半数。
客入れ：いつもの座り心地が悪くない椅子10列。A-Dまで平床、以降段差あり。
客入れ音楽は70年代歌謡曲と潮騒の音。折り込みチラシそれなり。折り込みパンフA4
2ページ。配役、スタッフ、予定。挨拶などなし。物販。演劇雑誌。
カーテンコール1回1分。
畑澤聖悟の「弘前劇場」在籍時作品(2004)。関西の谷省吾-いるかHotelにより「月と牛
の耳」と同時上演。
舞台。黒く簡素な調度と壁。下手、斜に白シーツを床までおろしたシングルベット２
、テーブルに電話。正面奥に入口扉。壁は格子状の桟が一面、両端に梯子状の柱。
上手、壁に格子窓とカーテン、脇に黒いテーブルと椅子・クッションのみ白２。
お話。深夜の観光ホテル、到着した時から落ち着かない中年男。一番高いシャンパン
を頼み、破天荒なチップを渡したり、やたら羽振りがいい。しかし、オーダーストップの
料理を出せとか無理難題。遅れてくる連れとの携帯電話に焦燥顔。万事に余裕が
ないが、思いがけず空いた時間にマッサージを頼むことに。訳ありらしく女将ともめた
件のマッサージ師は、自ら仕事を買ってでて来るのだが。
心に触れ、心ほぐされ、知らず涙目ねこ。終演後、切なくも暖かな感触を残し。
怪しい中年男と訳ありマッサージ師が出会う特異な設定。プロレスばりのマッサージ
痛みもやせ我慢の客の様には笑いが起こり。やがて、明らかとなる辛い現実と痛みの
交感、救済をまじマッサージの過程とともに浮かばせていく。巧みな脚本と改めて。
今回、舞台を日本海側丹後半島の観光ホテル、会話を関西弁に置き換え。柔らかく、
愛嬌含みの言葉がいい感じ。演出はとても丁寧。密やかなまた豊かな表情つけが細心
ため言葉がなくとも伝わる機微、心情。役者の役柄に寄り添った、誠意ある演技も
しみじみ沁み。月並みな言い方だけど、作り手の心がこもったいい舞台と思うねこ。
役者。マッサージ師役・宇仁菅綾さん。力強く優しく好演。憑かれたような目に
ドキリ、のち切なくてたまらず。中年男役。久保田さん。いらちの前半から、しだい
優しくほどけていく後半。いずれもいつも、心痛み泣き出したくなる中年男の影を
負って哀切。羽曳野の伊藤こと、久保田浩の芝居に泣かされる日が来ようとは…。
幅広く実力ある役者さんと改めて。
初演 今回 弘前劇場 いるかHotel 2004/5-6 2006/1 弘前東京 大阪 演出：畑澤聖悟 谷 省吾 1時間30分 1時間40分 出演： 相本信義 （ホテルの中年客） ：福士賢治 久保田浩[遊気舎] 木村せつ子（ホテルのマッサージ師）：森内美由紀 宇仁菅綾 野島敦子 （ホテルのフロント係） ：斉藤蘭 白谷結 稲葉緑 （ホテルの若女将） ：工藤由佳子 天野公深子（1/15久保智子）
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